都会の人が冷たく感じる理由【心理学・傍観者効果】

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この記事は ふくろうさぎ の心理学お勉強記事です。
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よく『都会の人は冷たい』と言う風潮を耳にします。
その主の要因の一つとして、都会の人は困っている人がいても助けてくれない等のイメージが強く根付いているからです。

しかし、これはただのイメージだけではありません。
私は東京に住み始めて8年くらい経つのですが、これまでにそういった経験を都内で何度か目撃した事があります。

会社の帰り道、人ごみのある道路を歩いていた時の事ですが、ずっと手前を歩いていた6~70歳くらいのお爺さんが急にしゃがみ込み、角でうずくまって苦しそうに震え出したのです。
しかし、そのお爺さんのそばを歩いていた人たちや、向かいから来る通行人は目を向けても声をかけたり助けようとする素振りもせず歩いて行ってしまいます。

その時私は(マジで都会の人って冷たいんだなぁ)と実感させられました。

結局私の手前を歩いていた主婦っぽいおばさんが声をかけ、お爺さんも事なきをえたようでしたが、今でもそのときの事を鮮明に覚えています。

都会の人が冷たいのはイメージだけではありません。
実際に困っている人がいても助けない場合がよくあるのです。

では、どうして都会の人間は冷たい人が多いのでしょうか?
その原因を心理学的に考えると分かってくることがあります。


社会心理学者のビブ・ラタネさんとジョン・ダーリーさんがこんな実験を行った記録があります。
一人の学生に、ニューヨークの通りで痙攣発作のフリをしてもらい、そのときの通行人の反応を調べたところ...


①通行人が一人だけのとき 結果:85%の人が助ける



②通行人が5人以上いたとき 結果:30%の人が助ける



上記の通り、周りにいる人が多いほど助ける人も少なくなったのです。


人は、困っている人を目撃してもそれを周りの人が放置していると、

「誰も助けようとしていないから、ほっといても大丈夫なのだろう」
「きっと自分の他の誰かが助けてあげるはず」
「人助けして目立ちたくない」
「周りと同じように行動しよう」

という意識が働きます。
結果として、人はたくさんいるのに誰も助けてくれなくなってしまうわけです。

そして、心理学では多くの人がいればいるほど一人一人の責任感も薄くなってしまうそんな状態を【 傍観者効果ぼうかんしゃこうか】と呼びます。

都会の人が冷たく感じてしまう多くの場合にはこの傍観者効果が働いていて、都会に冷たい人が集まるわけでなく、人が集まるから冷たい人間が多くなってしまうのです。

この傍観者効果を打ち破るには、周りの意識に流されず自分の中に確固たる信念や責任感を持つ必要があります。

そんな人が多くなれば、きっと世の中の都会の人間のイメージも変わっていくのでしょう。